はじめはぎこちなかった席もしだいに雰囲気がやわらいできたら、仲介者は気をきかせて「どうです。ひとつ結婚生活などについての意見を二人で話し合ってみては」と一対一で話し合う機会を作るのもひとつの方法です。喫茶店の場合には別のテーブルへ行ってもよいし、また、二人だけでそのあたりを散歩させてもよいでしょう。はじめての男女を二人きりにするのを心配する親もいますか、それほど信用できない相手と見合いさせることじたいがおかしなわけです。二人だけになれば、話題もゆたかになって話しやすくなり、お互いの性格もあるていどはっきりとわかってくるはずです。ただ二人きりで話す時間は、せいぜい三十分から長くても一時間までとして、もとの場所に戻るなり、仲介者や付添人と一緒の席につくようにしなければなりません。見合いの時間は一時間から二時間ていどが適当です。ころ合いを見はからって、仲介者が、「そろそろおひらきにしましょうか。どうも皆さん、ご苦労さまでした。よい結果が得られますように祈っております。ご両家ともご遠慮なく今後も私どもをお使いください」という意味のあいさつをして、おひらきにします。本人や付添人の口から、おひらきにしようといい出すのは、相手に不満であるという意味の表明となりますから、仲介者か適当に時期をみて切り出さればなりません。帰りぎわに本人や付添人をそっとものかげに呼んで「どうですか、相手は?」などと仲介者が聞くのはエチケットに反した行為です。回答を急いで欲しい場合でもその場はそのまま帰して、その夜か翌日、電話で意向をたしかめるようにしましょう。