1997年と98年、2年連続「紅白歌合戦」でもっとも祝福された歌は、安室奈美恵の(Can you Cerebrate?)(小室哲哉作詞・作曲、1997。以下、楽曲の1900年代の表記は下2ケタで示す)だったかもしれません。あれを頭の中で響かせてください。国民的に祝福され享受される超メインストリームのうたには、それに共鳴する心の、大げさに言えば「真実」を、のぞく手掛かりが秘められていると思います。(Can you Cerebrate?)は、高揚した愛の瞬間を歌っています。
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女声コーラスとストリングス&ピアノ入りのバックに支えられた旋律自体は西洋風で、ブライアン・アダムスがヒットさせた「ロビン・フッド」のテーマ曲にも似た響きがあります。特に始まりは、もろに西洋風です。オーケストラ風のストリングスとフルートで始まり、息を吐くようにして始まるボーカルのあとを、コードを鳴らすピアノが追いかける。こんな曲想の懐かしい歌を探すと、僕の場合、思い出すのは、1965年のサンレモ入賞曲《夢見る想い》です。ジリオラーチンクェッテイが歌った「ノノレター、ノノレター」という、あれ。日本では伊東ゆかりが歌っていました。サビの、♪「この胸の、このトキメキーを」というところを朗々と響かせます。それがまあ、カンツォーネというものであるわけですけど。