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使う人の人となりが出てしまう照明

思い起こしてみよう。その人の暮らしぶりや精神状態が照明にも表れているのを感じたことはないだろうか。例えば、多忙な独身男性の部屋の照明は、青白い蛍光灯が一つだけ天井から輝いていることが多い。余裕のない気持ちが、「とにかく明るければイイ」という光に表れてしまっているのだ。逆に、生活に余裕がある人の家には、アイデアがある。照明の切り替えは2ヵ所以上。気分や時間帯によって上手に切り替えているのだ。「ただ明るくする」だけではなく、積極的に質のイイ照明の使い方を心がけていけば、家のイメージも変わる。オフィスや商業施設でも同様だ。あるオフィスのエレベーターホールは、ただ明るいだけの照明だった。ところがある日、照明を変えた。壁の後ろに照明を仕込み、通路には光と影の強弱をつけたのだ。エレベーターが開くたび、光る壁と雰囲気の変わった通路を目にした客人たちは「イメージが変わった。やる気が出てきたな」などと驚き、ひたすら感心していた。会社側の姿勢が、光の使い方に表れた例だ。そうは言っても、どうすればイイかわからないという人もいるだろう。そういうときには、ぜひ質のイイ照明を探してほしい。ディズニーの世界では訪れる人の夢を壊さないように、照明でその世界観を上手に表している。宇宙と未来の世界「トゥモローランド」では、未来を表現するために、すっきりとした青白い照明をクールな印象になるように使っていたり、西部開拓時代のアメリカを表現している「ウェスタンランド」では、木の温もりをふんだんに使った施設に、温かい雰囲気の照明を当てている。「ディズニーランドだと遠い」という人は、自分の近くの町を見回してみよう。人が集まる人気スポットがないだろうか?人が集まるのには理由がある。そして、大抵そこには照明の魅力が詰まっていることが多い。例えば、東京・六本木の東京ミッドタウン。ここ数年で急激に増えた施設のなかでも、長く人気を獲得している。その大きな理由の一つが、照明にある。和テイストの内装と照明が、訪れる人に安らぎを与えているのだ。通路には、森林を歩いているような明かりだまり。天井や壁には空間を広く見せる間接照明。ところどころに植えられたグリーンや水のオブジェには、爽やかなライトアップ。にぎやかな六本木のなかにありながら、落ち着ける大人の空間を演出しているのだ。ぜひ、こういった空間を訪ねて、質のイイ照明の魅力に浸ってほしい。照明の質を上げる努力をすれば、暮らしぶりも変わってくる。ふだん何気なく使っている照明は、あなたの気持ちも外からの印象も大きく左右する可能性が高いのだから。