資料請求葉書に対して、一〇〇%資料を送付する企業もあるが、いかなる内容が書かれているかによって資料を返信するか否かを決定する企業もある。この場合、資料請求葉書の文章の質によって、返信率が異なるのは当然である。しかしながら、女子学生がそろいもそろって資料請求葉書に魅力のない文章を書き、それによって資料返信率が低くなっているということは現実的には考えられない。女子学生の就職が男子学生と比べて困難であることは、そのスタート時点から明らかなのである。ここで注意すべきは、ほとんどの学生は、自分が出した資料請求葉書に対して企業から資料が返信されてくる率が高いほうであるのか、低いほうであるのかについて、相対的に評価できないということである。女子学生は、自分と同程度の大学の同じような学部で同程度の成績をとる男子学生が、どのくらいの返信率で資料を送付してもらっているのかを正確に把握することはできない。せいぜいが、友人との会話から察する程度である。実際には、個々の学生の資料返信率を、全体構造のなかでの男女の差異として、個々の学生が直接認識することは不可能なのである。学生も企業も大学も、各々の行動が全体としてどのような労働市場の構造を作りだしているのかについて、その全体像を把握することはできない。まさしく全体は、部分の単純合計ではすまないのだ。
[参考サイト]
マスコミ就職の詳細